5月17日理化学研究所 脳科学総合研究センター 精神疾患動態研究チームの加藤忠史先 生をお招きして集談会が行われました。
「精神疾患の生物学的研究~これまでとこれから 」というタイトルで、生物学的精神医学研究の現状の概説から始まり、ゲノム研究、ミト コンドリア機能障害、双極性障害の原因脳部位の探索、という項目立てにて加藤先生のラ ボで得られた最新の成果を含む研究の紹介をして頂きました。双極性障害のモデルマウス の作成はかねてよりよく知られている実績だと思いますが、最近脳切片を顕微レーザーで 細分化した後、定量PCRを行うという手法により、視床室傍核という部位の機能障害によ り表現型が生じると考えられるという、非常に興味深い結果をお示し頂きました。 他にも 、近年のゲノム研究に関わるコストや自閉症を含む精神疾患研究の展望など、我々の質問 にも丁寧にお答え頂き、普段なかなか接する機会のない話題に皆新しい関心を刺激された のではないかと思います。講演終了後は医局にて恒例の懇親会を行い、興味を持った若手 を中心にざっくばらんに交流させて頂きました。 様々な事情で大変お忙しい中、時間を作 っておいで下さった加藤先生に、この場をお借りして改めてお礼申し上げたいと思います 。
現在当科では、認知症が疑われる方に対し、脳血流SPECTを含めた画像検査を診断プロセ スに組み込んだ場合に、どのように診断や予後予測の精度が変化するかを検証することを 目的とする臨床研究を行っています。具体的には、診療録を用いて、MRI、脳血流SPECT等 の画像検査、および各種臨床指標を後方視的に調査することによりデータを収集し、ドパ ミントランスポーターシンチグラフィについては、特に注目してその意義と有用性につい ての検討を行っています。詳細につきましては添付ファイルをご覧下さい。
臨床研究についての情報公開について.pdf