精神科学教室 活動報告

「せん妄のマネジメントにおけるアリピプラゾールの有用性」臨床精神医学45(7):961~966

2016.07.28

赤羽 晃寿先生を中心とした研究報告が「臨床精神医学」に掲載されました。

下記の抄録をご覧ください。関心をお持ちの方は是非ご一読下さい。

 

せん妄のマネジメントにおけるアリピプラゾールの有用性

   一過活動型せん妄に対する有効性と安全性の検討一

 

赤羽 晃寿 松村 謙一 汐月 治実 矢倉 未緒 佐藤 研一 渡漫 公聡

 

抄録:せん妄のマネジメントに期待される抗精神病薬アリピプラゾールについて,先行研

究よりも大きな規模で,日本語版せん妄評価尺度98年改訂版(DRS-R-98)重症度項目を用

い,過活動型せん妄に対する有効性および安全性を検討した。その結果,アリピプラゾー

ルの効果は約5日で発揮され,せん妄症状は有意に改善,投与後7日で約7割のケースが

おおむね有効と判断された。一方,アリピプラゾールの副作用発現頻度は低く,結果とし

8割以上の服薬継統率を示した。以上から,アリピプラゾールは高い安全性のもと,過

活動型せん妄患者を連やかに安静状態に導ける薬剤である可能性が示唆された。

                          臨床精神医学45(7):961966

 

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