精神科学教室 活動報告
第37回日本生物学的精神医学会でシンポジウムを行いました。
2015.09.24
第45回日本神経精神薬理学会と合同で開催された第37回日本生物学的精神医学会でシンポジウムを行いました。テーマは「地下鉄サリン事件から20年:被害は過去のものとなったのか?」で、ラインナップは以下の通りでした。
座長:奈良医大・岸本先生、東大・佐々木先生
① サリン事件被害者の精神症状 (昭和大・岩波先生)
② 地下鉄サリン事件:脳の構造・機能への長期的影響(奈良医大・安野先生)
③ サリンによる神経学的後遺症 (NCNP・菊地先生)
④ 湾岸戦争病からみたサリン後遺症(栃木)
⑤ 被害者フォローの在り方を考える (日本医大・大久保先生)
同時並行で他にも魅力的なシンポジウムが多数開催されていたせいもあり、最後はかなり少人数の会場となってしまいましたが、「20年経過してもサリン後遺症は未だ現在の問題であり、今後も社会啓発に努めながら医学的解明の努力を続ける必要がある」という理解でまとまったように思われました。シンポジストの先生方と、サリン後遺症の診断基準の策定を軸に今後の研究を進めていくことを話し合いながらの散会となりました。
栃木 衛